鷲羽山を取り巻く自然や歴史、瀬戸大橋など、その魅力を深く味わい、楽しく散策していただくための施設として倉敷市が整備し、NPO法人「鷲羽山の景観を考える会」が運営しています。展望テラスからは、すばらしい備讃瀬戸の多島美をゆっくりと楽しむことができます。
その山容があたかも鷲が羽を広げて海に羽ばたく姿に見えることから名付けられたともされる鷲羽山。昭和9年(1934年)、瀬戸内海国立公園が我が国最初の国立公園の一つとして指定された際、鷲羽山からの備讃瀬戸の多島美は瀬戸内海随一と評価され、その魅力が見出されました。
穏やかな内海に浮かぶ大小の島々、とうとうと流れる潮流が縞模様を描き、行き交う船影がその風景にアクセントを加えます。平成26年(2014年)に国立公園指定80周年を迎え、今そこには、多島海の風景に調和して島々を結ぶ瀬戸大橋の姿を一望することができます。
瀬戸大橋は、6つの橋と4つの高架橋から生る総延長12.3kmの世界最大級の道路鉄道併用橋です。
鷲羽山から櫃石島(ひついしじま)にかかる巨大な吊り橋・下津井瀬戸大橋(全長1,447m、主塔の高さ149m)がどのようにして組み立てられたのか、その過程を学ぶことができます。
下津井瀬戸大橋は、太さ5.37mmのワイヤーを24,288本束ねた直径94cmのメインケーブルで支えられています。 着工から完成までの工事の記録映像を希望者に放映しています。お気軽にお申し出ください。
備讃瀬戸の海底からは、ナウマン象の化石がたくさん引き上げられています。瀬戸内海が陸地だった30万年前ごろから1万6千年前ごろまで生息していたものです。
鷲羽山一帯からは2万年ぐらい前に使われていた石器がたくさん出土しています。そのほとんどに香川県の国分台産のサヌカイトと呼ばれる石が使われており、それらは中国山地や山陰でも発見されており、当時すでに広域な交易があったことを物語っています。
備讃瀬戸の魚介類や、鷲羽山周辺でみられる鳥類、昆虫、植物などについて、標本やパネルにより詳しく知ることができます。